生きて腸に届く

年齢を重ねるごとに減少する乳酸菌

乳酸菌は、人間の腸の中に生息をしている腸内細菌の一種で、腸の中で乳酸を作り出して悪玉菌の増殖を抑制する働きをしています。
腸の活動は、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌と、大腸菌などの悪玉菌のバランスが保たれた状態になって、初めて正常に機能をすることができるのですが、加齢や食生活の乱れ、ストレスや薬の副作用などによって、腸内バランスが崩れると、下痢や便秘、胃潰瘍や胃がん、アレルギーなどのさまざまな病気を引き起こす可能性があることが分かっています。
腸内バランスが崩れる原因の中で、とくに防ぐことが難しいと言われているのが加齢です。

腸内細菌は、はじめから人間の腸の中に生息をしているわけではありません。
実は、母親のお腹の中にいる胎児の腸は、腸内細菌がまったく存在をしない無菌状態になっています。
しかし、生まれてすぐに呼吸をして空気に触れることで、空気中などに含まれている細菌が体の中に定着をして腸内細菌へと変化をしていくのです。

まず、はじめは大腸菌などの細菌が現れて、生後3~4日くらいで善玉菌の代表格でもある乳酸菌やビフィズス菌が姿を現します。
母乳を飲んでいる間は、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌が99%を占める状態が続いているのですが、離乳食が始まるようになると、ビフィズス菌が減少をして、バクトロイデスなどの悪玉菌が増え始め、成人と同じような腸内細菌のバランスになるのです。
このバランスは、長い間、ほぼ変わらないのですが、50歳代を境に急激に善玉菌の数が減少をして、悪玉菌の数が増え始めることがわかっています。

50歳を超えたあたりから体の不調を感じる人が多いのは、腸内細菌のバランスが崩れ始めているためだとも考えられます。
加齢によって善玉菌の数が減少することに加えて、老化が進むと免疫機能が落ちるため、あらゆる細菌の侵入を許すようになってきます。
また、悪玉菌が増えることによって、さらに免疫力が低下をするため、ますます悪玉菌の割合が増えるという悪循環を引き起こします。
悪玉菌の増加は、病気の原因を引き起こすこと以外にも、老化のスピードを早める原因となります。
「最近、疲れやすくなったな」「急に老けこんだ気がする」などと感じている人は、腸内バランスが乱れ始めているサインかもしれないのです。

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